2007年05月04日

方形の切り出しー実践編

さて、実践編です。
前回ご紹介した道具類は揃いましたでしょうか?

まずプラ板ですがあまり大きいと取り回しが不便ですので、幅10センチ程度の帯状に切り出してから使用してます。経験的にコレくらいの幅があれば1/100クラスまでの部品製作にはほとんど困らないと感じています。


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ここでスコヤの登場です。
袋から出した状態でもプラ板の直角や平行は信じてません。
切り出しの段階できちんと直角と平行を出しておき、信頼できるプラ帯を作ります。
直角を出すには「スコヤ」を使えば簡単です。
プラの厚み(1〜1.5mm程度)では完全にスコヤを合わせにくいので、高さを出すためにカッティングマットをの縁を使います。
スコヤの長さが足りないなら、写真のように長めの定規を併用すればOK。
折り取った跡は軽く断面を整えておきます。
これでプラ帯の準備が出来ました。


さて、肝心の方形の切り出しです。
今回は10mm×20mmを4枚切り出してみます。
組み合わせれば四角のパイプになります。
組み上げた後に上下を塞げばブロック状のいわゆる「箱組」になりますね。

まずはプラ帯から2辺の長さのうち、どちらかの長さの帯を切り出します。
準備したプラ帯が100mmなので、今回はまず10mmの帯を切り出して、そこから20mmを測って4枚切り出す方法をとります。(もちろん逆でもかまいません)


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ここでカーソルの登場です。
カーソルを10mmに合わせます。


teq_06.jpg

厳密なサイズが必要な場合はノギスで10mmを合わせて、写真のようにカーソルを合わせればOK。
この方法はノギスで計測した長さをカーソルに写す場合にも使えます。


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10mmに合わせたカーソルとスコヤを使ってプラ板をケガいて、折り取ります。
これで10mm×100mmのプラ帯が出来ました。
スコヤをつかってキッチリ切り出したので、直角と平行もきちんと出てるはずです。


teq_09.jpg

ただプラ板の両端は(経験的に)サイズが狂いがちなので、長さに余裕がある時は少し端を落としてから使ってます。


teq_10.jpg

さて次はカーソルを20mmに合わせて、先ほどと同じようにスコヤと合わせてケガいて折り取ります。(この時のスコヤは小さい方が使いやすいです)


teq_11.jpg

スコヤと併用することが好ましいですが、カーソルを付けた定規だけでケガいても大丈夫です(若干の慣れが必要)。
折り取った断面を軽く整えて、同じ作業を繰り返します。
これで10mm×20mmのプラ板が4枚切り出せます。
さて、箱組を目的とした方形のプラ板の切り出しにおいて重要なのは、サイズが10mm×20mmであるプラ板を切り出す事ではなく、サイズが10mm×20mmよりずれていても、4枚のサイズのズレが限りなく小さい事が重要です。(もちろん直角と平行がしっかり出ていることは必要)
最初に帯状に切り出し、そこから必要枚数を切り出せば帯の幅にあたるサイズは同じにすることは簡単です。またカーソルを固定した定規でケガキを行えば、必ず同じところにケガキが入れられるはずです。


teq_12.jpg

さて、こうして切り出したプラ板を見てみます。
断面を320番ペーパーで軽く撫でる程度に処理して、表面の返りを400番で処理した状態のプラ板を重ねてみました。
今回の作業で感覚に頼る行程は殆どありませんから、誰でもコレくらいの精度でプラ板を切り出すことは可能だと思います。(写真のプラ板は個別に整形したもので、重ねて整形等はしていない状態です)

綺麗な方形が切り出せたなら、この後の箱組が格段に楽に、且つ高精度で行えます。
次回は「組む」かな?
いやその前に設計についても少し考えないといけませんね。
posted by kaine at 22:17| Comment(0) | テク集「箱組」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月30日

方形の切り出しー工具紹介

プラ板を切り出す(方形の場合)
直角、平行、サイズのの狂いのない方形のプラ板の切り出しは、プラ板の箱組の精度を高める第一歩です。
どんなに頑張っても箱組みした時には狂いが生じるものなので、最終的にはヤスリなどで修正が必要になります。でも切り出したプラ板の精度が高ければ、修正も少なくて済みます。(この場合は、少ない=難易度が低い ですね。)

では工具類の紹介

teq_01.jpg

まず「スコヤ」
くの字の定規(差し金)でも代用は可能ですが、精度や安定感のいいこちらをオススメします。
プラ板の縁に引っかけることで、直角のアタリが引けます。
大きい物だけでなく、小さめの物もあった方が便利です。
ホームセンターに行けば購入可能だと思います。
ただサイズの小さい物は大きい物に比べて販売店が少ないようです。(ハンズなどに行けば大抵あります)



teq_02.jpg

次に「カーソル」
スチール製の定規はほとんどの方が使用されていると思いますが、それに取り付ける「スライドストッパー」です。ネジ止めでしっかり固定が出来ます。コレの使い方が今回のポイントです。
これも販売店が少なめです。(やっぱりハンズにはあると思う)
1つあれば十分ですが、2つあればあったでより便利に使えます(もちろん定規とセットでの話)。



teq_03.jpg

最期に「ノギス」
メモリがダイヤル式のノギスを愛用してます。
通常のノギスよりもメモリの読みとりが簡単かつ早いので便利です。
メモリがデジタル表示の物もありますね。
プラ製に見えますが、カーボンファイバー製とのこと。
なんでも熱膨張や収縮、強度などもスチール製と同等だそうです。
スチール製はスチール製でケガキに使ったり、プラ板のサイズ調整時に削る為の道具に使ったり(正しい使い方では無いので注意)と色々使い方があります(W
小さめで低価格の物でも持っておくと便利です。

なんか間が開いたわりには道具の紹介だけで終わってしまいました。
次回は実際に使ってみます。
posted by kaine at 14:18| Comment(2) | テク集「箱組」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月02日

折り方を考える

さて、続きです。
今回はプラ板の「折り方」についてお届けします。

カッターを入れアタリをとったプラ板は、あまり大きくなければ手で持ったまま折って大丈夫ですが、大きい場合は机などの角にラインを沿わせて折った方が良いでしょう。ためらわずに一気です(W





070401.jpg

サイズ調整時等によくあると思いますが、カットラインが端から2〜3mmの位置にある場合は素手では折りにくいです。そういうときはピンセットの腹(っていうのか?)に挟み込んで折ればやり易いと思います。
それでも力が掛けづらいようなら、ピンセットごとペンチで挟んで折ったりもします。




さて、カットラインが直線であっても、くの字になっている場合はどうしましょう?通常は1本の辺で折っていたのですが、それが2辺になるため折るのが難しくなってます。
では1辺ずつに分ければ良いわけです。


070401_2.jpg

折り取るライン(青線)は通常通りカッターで。ただしこの場合は多少深めに(プラ板の1/3程度まで)カッターを入れておいた方が良いです。交点部分は少し交差させる位の方が仕上がりが良い場合が多いです。
2辺を分割する為、赤線でカット(カッターでアタリを付けて、エッチングソーなどでカットする)します。少し交点を過ぎるくらいまでカットした方が他の二辺を折り取る時に上手くいきます。(当然あとで埋める事になりますが)



では応用編。
この方法は曲線のラインにも応用できます。
目的のラインにカッターでアタリを付けます。直線に折る時よりもカッターは深めに入れておく方が良いです。にういう時は定規を使うのは難しい(雲形定規に近いラインがあればいいのですが)ので薄いプラ板でテンプレートを作って作業します。

070401_03.jpg

大まかにカットしたら、図のようにカットライン(赤線)を入れます。1辺あたりの長さを短くすることで、曲線でも折り取れるように出来ます。

さて、この直線以外のラインを折る方法ですが、通常に折り取る場合よりもプラ板の断面が荒れます。
断面が必要(見える)な時には注意が必要です。
また整形時に削る量が多くなるため、アタリのラインよりもサイズが小さくなりがちです。

次回は「方形の切り出し」です。

posted by kaine at 00:24| Comment(2) | テク集「箱組」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月23日

プラ板を折る-その1

では不定期連載「箱組」
まずは予告していました「プラ板を折る」です。


「プラ板の切り出し」をするにあたり、最も簡単且つ精度が望めるのが「折りとる」方法だと思います。
目的のサイズより大きめに切り出してヤスリで仕上げる方法もありますが、これは慣れが必要です。

たとえば10mmX10mmの正方形を切り出す場合、10mmX9.8mmの物と10.5mmX10.5mmの物とでは後者の方が目的のサイズからのズレは大きいのですが、精度の高い立体物が作れると思います。「絶対的なサイズ」よりも「相対的なサイズ」の正確さが重要な場合が多いと思います。
この辺の話はまた改めて書きたいと思います。


プラ板を折る
プラ板はカッターで切れ込みを入れれば、そのラインで簡単に「パキッ」と折る事が出来ます。良く切れるカッターで軽く1〜2回ケガけばOK。
あまり深く切れ込みを入れると、かえって断面の修正が大変になることが少なくないです。
ただし透明のプラ板は要注意。色つきの物と比べて堅め(組成自体が違う)なので、折る場合はかなり深めに切れ込みを入れる必要があります。(正直いって透明プラ板は箱組や幅増し等の工作に使うにはちょっと不便)


070322.gif

さて、カッターの刃の多くは両刃となっています。カットラインを入れる時は定規のラインにきちんと刃が沿うように気を付けて下さい。毎回同じ状態で出来る作業は同じように行う事が精度を保つ秘訣だと思います。
※実際はコレくらいの事でそれほどサイズが狂うものではありませんが、こういう事を考えて作業するかしないかで、最終的な精度に差が出るのだと思います。

あぁ、書き出すと結構な長さになっちゃいます。
続きはまた次回。
posted by kaine at 01:55| Comment(2) | テク集「箱組」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月20日

序章

プラ板の箱組はスクラッチの基本だと思います。
この工作精度を上げることは完成品のレベルを上げることになるかと思います。

箱組
最終的にヤスリで形状を整えるので、プラ板の採寸や切り出しにそれほどの精度は求めない(意味がない)。
確かににそうです。
いくらキッチリ採寸して、プラ板を正確に切り出したところで、最終的には仕上げの段階でヤスリをかけてしまうのですから。
ただ、最初から精度を上げて切り出したプラ板で箱組を行えば、最終段階での修正が少なく済むのは事実です。
またこの最終段階の修正というのが経験値に頼る傾向があると思うのです。
つまりこの辺は非常に伝えにくい部分なのです。
「がんばって経験積んで、自分なりのやり方を習得して下さい」で終わっちゃう。
ですが少なくともプラ板の切り出しは、道具とやり方さえ知っていれば、多少の練習で精度を上げられると思います。

ただ、ここで改めて注意。
色んなやり方や制作のスタイルがあるため、正解があるわけではありません。
これからご紹介する方法が唯一でもなければ、正解でもありません。

さて、次回から各論。
次回は「プラ板を折る」です。
posted by kaine at 07:29| Comment(3) | テク集「箱組」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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